2015年2月アーカイブ

さて、花き政策をどのように評価すべきかだ。

切り花が需要不信から目標を下回ったのは、現下の景気動向から止むを得ない事情にある。

切り花農家の多くは専業であり、近代的な経営感覚も浸透している。

農家の経営状態は良くないだろうが、その対策を農水省が打つべき性格のものではないと考えられる。

むしろ農家の自主的な判断を助成する立場に徹することが重要だ。

そのためには花き経営の情報提供の環境整備、新品種などの開発助成など、まさに農水省が目指す21世紀半ば型の農政を模索すべきだろう。

そして鉢物、花壇用苗物の需要増は注目に値する。


麦の生産対策

小麦の生産に関して、輸入小麦との競争だけではない。

パスタ、ビスケットなど小麦粉を原材料とした麺、お菓子などは小麦の高い関税率(八〇%)よりも格段に安い関税率で輸入されている。

明らかに国内の製粉メーカi、菓子類製造メーカーは輸入品との間で、不利な競争を強いられている。

一方的に麦の生産奨励と増産政策により、国内の製粉メーカーが経営難になっては食料の安定供給にもマイナスとなる。

麦の増産は、それさえ達成できれば良いわけではない。

何よりも輸入麦に比べても品質面で劣らない優れた麦の開発、そして生産コストの削減と値下げが急がれる。

それが実現されなければ麦の生産対策は失敗するだろう。

それは食料の自給率向上という農政の基本戦略に直結する深刻な問題となる。

残留農薬検査
地元の強い反対運動も強まり、全国的な環境破壊への反対運動に発展して干拓工事そのものが立往生するに至った。

こうした事態に直面して、農水省は政策評価の手法をいち早く採用し、農政の展開に生かす必要を感じたのである。


つまり、事業計画の中身を公開し、専門知識を持つ学者など第三者の意見を尊重しながら、事業を継続するかどうか、決断を国民の視点で判断して進めようと言うのである。

第二は、農林族議員の圧力に対する抑止力を何らかの形で作る必要に迫られていた。

というのも、農水省はコメの市場開放を決断して以降、農政に対する国民の関心が薄れる中で、一部の自由民主党農林族議員の利権漁りの要求に頭を抱えていた。

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