2015年6月アーカイブ

ただ、コメでいえば「ササニシキ」や「コシヒカリ」が病害に弱いのと似て、凍霜害や、炭そ病という病害に弱いという欠点があるのが難点といわれている。

それはさておき、激しい産地間競争に勝ち抜くためには、地域ぐるみで優良産地をめざしているのは、この掛川も同様である。

製茶工程に工夫を施した「深蒸茶」が、ここの特産品である。

製茶工程もひと仕事、りんごやみかんは、果実を摘んだら、それがほぼそのままの形で消費者に届く。

しかし、お茶は生の葉っぱでは商品にならない。

摘み採ってからの製茶工程がひと仕事なのである。

細かな説明は省くが、ふつうの煎茶の場合、まず、蒸機→粗揉機→揉捻機→再乾機→精揉機→乾燥機という第一次加工を経る。


お茶どころ、と言えば何といっても静岡県だ。

国内市場の50%以上を、静岡一県で占めている。

知名度NO1の川根をはじめ、県内に特産地が多いが、77年に農林水産大臣賞を受賞して以来、名産地の一つとして成長している掛川を訪ねてみた。

掛川市の茶園は、約1800ha。

兼業も含めて約四千戸の農家が茶園経営を行っているが、専業農家は、平均して1ha以上の規模だという。

今、全国的に人気がある「やぶきた」種が、ここでも多く、ほぼ80%を占めているそうだ。

独特の香りと旨みがあるため、市場相場が高く、収率も良いのが「やぶきた」の特徴だ。

残留農薬検査

茶の分類(残留農薬検査)

茶は、植物学的にはツバキ科に属する植物で、西南アジアから日本にかけての温暖多雨地帯に広く分布する。

背丈も葉も大きなアッサム系と、小ぶりな中国系に分類されている。

紅茶、ウーロン茶、緑茶などの違いは、植物の種類ではなく、加工方法の違いによるものである。

大まかに説明しよう。

紅茶は、摘んだ生葉を放置しておき、生葉に含まれる酸化酵素の働きで葉全体が発酵し、褐変するのに任せる「発酵茶」、緑茶は、生葉を摘んだらすみやかに蒸気をあてて酸化酵素のはたらきを止め、少しずつ水分を減らす工程を経て最後に乾燥させる「不発酵茶」、そしてウーロン茶は、生葉を途中まで発酵させたあとで、釜いりによって発酵を止め、乾燥して仕上げる「半発酵茶」ということだ

それぞれ、さらに細かな分類ができるが、詳しく触れる必要はないだろう。

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