東京医科研の黒木教授は、朝日新聞に「主婦の多くは食品添加物や農薬が、がんの主な原因だと考えている、との調査結果がある。これに対して、人間の病因を統計的に追求している学者たちは、食事と喫煙が主な原因で、食品添加物や農薬による発がんはほとんど無視できる、としている。この違いはなぜ生じるのだろう。(中略)」としたあと、「人間に対して発がん性をもつ物質を増やさないように努めることは大切だが、この種の問題で、単純化された一面的な報道は、過度の不安を与えやすいことを考えてほしい」との談話を寄せている。
黒木教授は、フランスのリヨン市に設置されている「国際がん研究機関」(IRAC)に、医務官として勤務した経歴もあり、化学物質による発ガン研究の専門家の一人だ。
黒木教授は、フランスのリヨン市に設置されている「国際がん研究機関」(IRAC)に、医務官として勤務した経歴もあり、化学物質による発ガン研究の専門家の一人だ。
多くの人達に、人工的に合成された化学物質に対する、漠然とした不安感は根強い。