2015年5月アーカイブ

西日本の米どころの一つ

福岡県を東から西に流れ、有明海にそそぐ筑後川。

その流域に広がる筑紫平野は、西日本の米どころの一つだ。

佐賀県鳥栖市は、県の西端、福岡県境に位置する。

隣県の久留米市と手を合わせ、「久留米・鳥栖テクノポリス(高度技術集積都市)」のプロジェクトを進めるなど、工業都市化も進んでいるが、県の農業を支えている地域の一つでもある。

久富さんは、ヒョクモチを主力に稲を約4.5ha、アスパラガスやキャベツなどの畑と、冬作の麦を110haほど経営する。

農業後継者が年々減る中にあって、若手農業経営者として期待されている。

宮城の渋谷さんと同じ、『全国稲作経営者会議』のメンバーでもある。

残留農薬検査
「虫は、種類によっては発生を目で確認してからクスリをかけても何とかなる場合もある。

だけど、病気の菌は目に見えない。

見えるようになった時はもう、相当にやられているんだ。

だから消毒は絶対に欠かすわけにはいかない」

斑点落葉病のほかにも、りんごに害のある病気や虫は数多い。

今さんや石岡さんがいま、一番手を焼いているのが、腐らん病である。

人間でいえばガンに相当する病気で、幹や枝のキズや勇定の切り口、接木した場所などから病原菌が侵入して樹皮を腐らせる。

放置すると1~2年で樹をダメにしてしまううえ、冬でも胞子が飛ぶから年中感染する可能性のある恐ろしい病気だ。

やはりアップルロード沿いに、3.5haのりんご園をもつ石岡さんも、「たくさん収穫すればいいわけではない。

いかにして一箱当たりの単価を上げるかが、勝負の分かれ目だ」と強調する。

1973年青森県で斑点落葉病が大発生した。

この病菌はカビの一種で、発病すると葉に斑点がつき、やがて落葉するので、こういう名が付けられているが、ひどくなると枝や実にも感染してしまう。

各農家とも必死の防除で、被害を最小限にとどめたため、この年の作況は一応平年並みだったが、当時一箱2000円だった出荷価格は、何と800円に暴落し、農家は収入面での大きな打撃を受けた。

残留農薬検査

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